砂糖は大切なエネルギー源であり、
心身の健康に欠かせない調味料です。
基礎知識や味わいの違いなど【砂糖】の情報をお伝えします。
砂糖は植物が光合成によって二酸化炭素と水、太陽の光から作り出す天然の甘味料です。
白い砂糖の精製糖・黒砂糖に代表される含蜜糖などいろいろな種類がありますが、主成分はショ糖です。
一般名 | ショ糖 | 還元糖 (ブドウ糖、果糖) |
水分 | その他 |
---|---|---|---|---|
グラニュー糖 | 100.00% | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
上白糖 | 97.70% | 1.50% | 0.80% | 0.00% |
赤糖 | 93.00% | 3.5% (他の糖類を含む) |
2.50% | 灰分:0.7% タンパク質:0.3% |
加工黒砂糖 | 90.00% | 5.2% (他の糖類を含む) |
3.00% | 灰分:1.3% タンパク質:0.5% |
黒糖 (黒砂糖) |
80.00% | 9.7% (他の糖類を含む) |
5.00% | 灰分:3.6% タンパク質:1.7% |
【表:砂糖の成分値例(引用元:日本食品標準成分表2010、加工黒糖、赤糖は分析結果に基づいた推定値】
これ以上加水分解すると糖としての性質を失う、最小の分子。どんな糖でもこの単位の形になって体内に吸収されます。代表的なものには、ブドウ糖、果糖などがあります。
ブドウ糖 | 爽やかな甘さ。ショ糖の60〜80%の甘味度。 |
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果糖 | ねっとりとしたコクのある甘さ。ショ糖の120〜150%の甘味度。低温になると甘さが強くなる性質があります。 |
単糖類が2つ結合(脱水縮合)してできた物質です。砂糖の主成分であるショ糖はこの二糖類であり、ブドウ糖と果糖が結合してできたものです。代表的なものには、ショ糖、麦芽糖、乳糖などがあります。
ショ糖 | ブドウ糖と果糖が結合した糖。クセがなく程よい甘さ。甘味の強さ(甘味度)を測る時の基準となっています。温度の変化にともなう、甘さの変化がありません。 |
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麦芽糖 | ブドウ糖が二分子結合した糖 |
乳糖 | ブドウ糖とガラクトースが結合した糖 |
単糖が2個から10個程度結合した糖類です。一般的にオリゴ糖と呼ばれている糖質は体内での消化吸収が遅いか、人間が持つ酵素では分解できない糖です。
こうしたオリゴ糖は腸内での善玉細菌のエサとなり、善玉細菌を増しておなかの調子を整えることを目的とした、様々な機能性食品に使われています。
オリゴ糖を含む「てんさいのお砂糖」
砂糖にはたくさんの種類がありますが、製法上では大きく2つに分かれます。「含蜜糖」と「分蜜糖(精製糖)」です。
ミネラルなどを豊富に含む糖蜜を結晶と分離せずに作る砂糖です。
味わいにコクがありやさしい甘さが特徴です。赤糖や黒糖、加工黒砂糖、素焚糖、ブラウンシュガーなどが含蜜糖に分類されます。
含蜜糖の商品
糖蜜を結晶と分離し、ショ糖だけを精製した砂糖です。
日本で最も多く生産・消費されている砂糖で強くストレートな甘みが特徴です。グラニュー糖、上白糖、三温糖、中双糖、白双糖などが精製糖に分類されます。
三温糖や中双糖は色がついているので含蜜糖の仲間と勘違いされることが多いのですが、上白糖と同じく精製糖の仲間です。
原料糖から三温糖を作るときに何度も加熱されるので、砂糖のカラメル化により茶色く色がついてしまいますが、ミネラル分はほとんど含まれていません。
精製糖の商品
光合成能力を持つあらゆる植物中にショ糖は存在していますが、さとうきびや甜菜(てんさい、サトウダイコン)などが砂糖の原料として使われるのは、ショ糖が他の植物よりも多く含まれているため、効率よく砂糖を取り出せるからなのです。
代表的な砂糖の原料であるさとうきびは、インド原産のイネ科の高温多湿を好む熱帯性植物で、平均気温が20℃以上の地域で良く育ちます。
海外では温暖なブラジルやタイ、オーストラリアで栽培されています。
日本では沖縄や鹿児島など温かい地域で作られています。
さとうきびの生育期間は9〜18ヵ月で夏場に成長させ、冬場に収穫されます。
収穫期のさとうきびは茎部分に14〜19%のショ糖を蓄えています。
国産さとうきび原料の商品
てんさいは地中海沿岸原産のアカザ科の2年生植物で、ホウレンソウの仲間になります。
さとうきびと異なり寒冷地でも育つことから、ヨーロッパを中心として栽培されており、日本では北海道で主に生産されています。
収穫時期は10〜11月頃で生育期間は約6か月です。
収穫期の転載はダイコンのような太い根の部分に10〜16%のショ糖を蓄えています。
国産てんさい原料の商品
「サトウカエデ」や「サトウヤシ」からも砂糖は製造されています。
サトウカエデは主にアメリカ、カナダで生育しています。
樹液は2〜5%のショ糖を含み、煮詰めて独特の風味をもつメープルシロップやメープルシュガーがつくられます。
サトウヤシ(ココヤシ)は主にマレーシアやインドネシアで栽培されています。
樹液は15〜16%のショ糖を含み、煮詰めると濃い褐色のヤシ糖ができます。
刈り取られたさとうきびは、また芽を出そうとして、時間とともにショ糖をどんどん消費してしまいます。
また、さとうきびに含まれているショ糖分は十数%程なので、さとうきびのままでは長時間の大量輸送には適しません。
そこで、産地に近い場所で、「原料糖」というある程度純粋なショ糖の結晶の形に加工します。
原料糖は輸送や貯蔵に適していて、一年を通して品質の安定した砂糖を供給するために、欠かせないものになっています。産地により色や風味に違いがありますので、色々な原料糖を組み合わせて色々な砂糖に加工していきます。
さとうきびを畑から収穫し、押しつぶしてジュースを絞り、不純物を取り除いて煮詰めると砂糖の結晶が出来ます。
結晶を遠心分離して集めたものが原料糖(粗糖)です。
原料糖にはサトウキビのしぼりかす等、不純物が多く含まれており、そのまま食品として使用するには不向きです。そのため原料糖をもう一度溶かし、不純物を取り除いて各種砂糖に加工します。
さとうきびの搾りかす(バガス)は牛の飼料になったり、再生紙に加工されたりします。
原料糖を溶かしてろ過した後、糖蜜や黒糖などを加え煮詰めていきます。煮詰めた糖液を攪拌しながら冷却し、水分を飛ばして自然結晶させ、乾燥して粉末状にしていきます。蜜を含んだまま自然結晶させるので、さとうきび本来のミネラルや風味(コク)がいきた砂糖になります。
含蜜糖製造工程(大東製糖コーポレイトサイト)
原料糖を溶かして活性炭処理やろ過を繰り返し、ショ糖以外の物質を取り除いて無色透明な糖液を作ります。この糖液を煮詰めると砂糖の結晶が出てきます。
結晶を遠心分離機にかけて蜜と結晶を分離させ、取り出した結晶を乾燥させると精製糖(グラニュー糖や白ザラ糖)の出来あがりです。
精製糖製造工程(大東製糖コーポレイトサイト) ※精製糖タブをクリック
砂糖はあらゆる料理に使われていますが、ただ甘さをつけるためだけに使われているわけではありません。いろいろな機能があり様々なメリットをもたらしてくれます。
砂糖には強く加熱すると糖の分子間で化学反応が起き、糖が分解され褐色になるとともに、独特の甘い香りが発生する性質があります。
カラメルソースや黄金色に輝いたベッコウ飴はその性質を利用したもので砂糖の煮詰める温度で色調が変わります。
ケーキや焼き菓子、パンの美味しそうな焼き色と香りには、糖とアミノ酸の化学反応が関係しています。アミノ酸はたんぱく質を構成する物質でおよそ20種類あります。
砂糖とアミノ酸を一緒に加熱するとメイラード反応が起こり、しずる感を掻き立てる焼き色や香りを作ります。
含蜜糖には甘味以外にもアミノ酸などの旨味物質、ナトリウムカリウムなどの塩味物質、酢酸などの酸味物質、さらにはポリフェノールなどの苦み物質といった様々な味覚物質が微量ながら含まれています。
微量でもいろいろな味覚物質を同時に味わうことでコクがあると感じることができるのです。
砂糖は保水性が高いので、ケーキやパンの水分を保ち、乾燥を防ぎます。
ふんだんに砂糖を使用したパウンドケーキは、少し時間を置いてもしっとりとしています。
きんとんをサツマイモで作る際も、砂糖を入れるとしっとりするので簡単に裏ごしができます。保存時は湿気を防いで密閉できる容器が最適です。
メレンゲや生クリームやを泡立てる時には砂糖を入れます。泡の水分を砂糖の保水作用で抱え込み、泡が消えにくくなります。
ふんわりとした弾力の美味しいスポンジを作るには、砂糖を使った丈夫なメレンゲを作ることが秘訣です。
砂糖は常温で保管しても腐敗する可能性が極めて低い、長期保存可能商品です。
食品の腐敗はバクテリアやカビなど微生物の繁殖が主な原因で、微生物が繁殖するためには水分が必要です。砂糖は微生物が繁殖するために必要な水分も奪います。
砂糖漬けの果物や羊羹が防腐剤を使わなくても日持ちするのは、たくさんの砂糖が使われているからです。
お肉や卵料理で火を通す時、砂糖を入れると素材が固くなるのを防ぎます。
これは、砂糖にたんぱく質と水を結びつけるチカラがあるからです。お肉は柔らかく、卵はふわっと、プリンはやわらかく仕上げることができます。
でんぷんは加熱後少し時間が経つと、ほぐれた成分が再組成を行います。これによって、ご飯がボソボソになったり、おモチが固くなったりします。
砂糖を加えると、砂糖が水分を抱き寄せて離さないので、デンプン成分が再び絡みつくのを妨ぎます。冷めるとすぐに固くなるおモチと比べて、大福や求肥(ぎゅうひ)がいつまでも柔らかいのは、砂糖のチカラなのです。
ペクチンという多糖類は水溶性の食物繊維です。これに酸を入れると水に溶けにくくなり、加えて砂糖が周辺の水分を抱き込みます。すると、ペクチンがあみ模様に繋がり、ゼリー状になります。
桃などのあまりペクチンが含まれていない果物でジャムを作る時は、レモンやリンゴなどのペクチンが多く含まれる果物と一緒に煮ると、美味しいジャムができます。
砂糖にはいろいろな種類があり、その味わいもさまざまです。味わいの違いはショ糖が分解することで作られるブドウ糖や果糖などの還元糖、ミネラルや色素成分(ポリフェノールなど)や香気成分など、ショ糖以外の成分が影響しています。
味の感じ方を時間別に分けると口に入れた瞬間に感じられる先味と余韻の後味に大きく分けられます。甘みの度合い(甘味度)と甘みを感じる時間の長さ(呈味時間)は砂糖の味わいに大きく関わっています。グラニュー糖と素焚糖、赤糖、加工黒糖の4種類の砂糖で比較したところ、グラニュー糖は甘味度が高く、呈味時間が短い特徴があり、ストレートな甘みを表れています。
素焚糖をはじめとする含蜜糖はグラニュー糖と比較すると甘味度は低いですが呈味時間は長く、余韻のある味わいであることが表れています。
砂糖の味わいは甘さだけに由来するのではなく、色々な渋味や酸味などが合わさって独特の味わいとして感じることができます。味覚の要素9項目に関して味覚チャートで比較すると砂糖の種類による味の違いが明らかです。
世界で一番ポピュラーな砂糖。ショ糖99%で味の要素はほとんどなく、キレがありすっきりとした強い甘さ。コーヒーや紅茶、素材の風味を活かすお菓子作りに最適。
グラニュー糖の商品
奄美諸島産さとうきび原料のもつミネラルと風味・美味しさを素のままじっくり丁寧に焚きあげた砂糖。まろやかさやボディ感がやや強く、すっきりとしたやさしい後味。先味と後味のバランスがよく、調和がとれている。料理・菓子・コーヒー・紅茶と用途を選ばない万能砂糖だが、ナッツ、きな粉などのコクや渋みと特に相性がよい。
素焚糖の商品
さとうきびの原料糖と糖蜜を配合しているので、さとうきびのもつ独特の甘みとコクがある。渋味が少なく、まろやかさやコクが先立ち、余韻も長め。スパイスをたくさん使う中華料理、煮込み料理の隠し味などに使うことで味に深みが生まれます。
また、煮魚に使うと魚の生臭みを抑えることができる。小豆のポリフェノール感や乳製品のミルク感との相性がよい。
赤糖の商品
さとうきびの原料糖とミネラル豊富な糖蜜、黒糖を配合しているので、さとうきびのもつ独特のコクや後味の余韻が強く、味に厚みがある。構成する要素がもっとも多く、まろやかさやミネラル感が強く、後味の余韻が長い。レーズンやリキュールとの相性が良い。
加工黒糖の商品
素焚糖、赤糖、加工黒糖に黒みつとモラセスシュガーを加えた5種類を詰め合わせセットにした含蜜糖おためしセットがお買い得です。まずは、このセットで味わいの違いを実感してください。
動物は食べ物から栄養素を摂取することで生命活動を行っていますが、植物は水・二酸化炭素と光のエネルギーを原料に、糖(デンプン)・酸素を作りだすことができます。この仕組みが光合成です。
光合成は明反応と暗反応という二つの反応に分けられます。明反応は太陽のエネルギーから、酸素とエネルギーを作り出す反応です。取り込んだ二酸化炭素と、明反応で作られたエネルギーを使い、ブトウ糖などの有機物を作る反応が暗反応です。
この光合成によりまず単糖類といわれる糖類が出来ます。そして単糖類が酵素などにより順に結合し、二糖類、三糖類、オリゴ糖(2〜10個ほど単糖が結合したもの)、多糖類、炭水化物(でんぷん)などができます。 このように砂糖の主成分であるショ糖は、太陽のエネルギーを使って作られています。
一般的には栄養を蓄えるためであると考えられています。光のない夜間でのエネルギー源にするために、植物が成長するために、また次の世代に子孫を残すために必要な膨大なエネルギーを確保しておくために、デンプンやショ糖を作ると言われています。
またショ糖は植物を食べる多くの動物や昆虫にとっても、大切なエネルギー源となり、植物は動物に食べてもらうことで自分たちの子孫が広がってゆくことにつながってゆきます。
地上に住む生き物、とりわけ植物と動物との関係での食物連鎖を考える上で、ショ糖はその中心となるとても大切な物質なのです。
還元糖とは分子内に化学構造上とても酸化されやすい遊離性のアルデヒド基やケトン基をもち、還元性を示す糖類のことです。アルデヒド基やケトン基は相手の物質から酸素を奪うので、相手の物質を還元することになります。
ブドウ糖と果糖は還元基をもっているので還元糖に分類されますが、ショ糖はブドウ糖と果糖、それぞれの還元基が結合した構造をしているので、還元性を示さず安定した構造となっています。
つまり、ショ糖では還元性は示しませんが、ショ糖が分解してブドウ糖と果糖になると還元性を示すことになるのです。この化学的性質を利用すると製品の砂糖が持っている還元性(還元力)を測定することで、どのくらいショ糖が分解しているのかが分析できるのです。
転化糖とはショ糖が酸や酵素によって加水分解すると得られるブドウ糖と果糖が1対1の糖のことです。
転化糖の名前は旋光が逆転することに由来します。
両端が透明な筒に糖液を入れて、端から細い隙間から出た光(直線偏光)を当てると、もう一方の端では糖液を通過した光が回転する現象(旋光)が現れます。
この回転する角度(旋光度)は糖質によって異なり、ショ糖とブドウ糖は弱く右に回転し、果糖では強く左に回転するので、ショ糖が完全に分解してブドウ糖と果糖になると旋光の回転方向が右から左に逆転することになるのです。旋光が逆転する、すなわち「転化」することからブドウ糖と果糖は「転化糖」と呼ばれています。
還元糖も転化糖もショ糖が分解したブドウ糖と果糖の事を指しますが、化学的性質が異なるため、呼び方が異なるのです。
肥満を考える上で大切なのは、摂取したカロリーと運動によって消費するカロリーとのバランスです。摂取したカロリーよりも消費したカロリーが少ないと、そのエネルギーが体に蓄積され太る原因となります。
砂糖=高カロリーと言われることがありますが、1gあたりのカロリーで比較すると砂糖は1gあたり約4kcal、油は1gあたり約9kcalと決してカロリーが高いわけではありません。
「砂糖=太る」とイメージするのはなぜでしょうか?まず、砂糖が入っているものは、おいしくて食べ過ぎてしまう事が考えられます。食べ過ぎれば太るのは当然のことです。
また、ダイエットをするために、運動やカロリー計算をしながら食事をすることよりも、まず砂糖を絶つことが一番手軽にダイエットをしている気分になるからではないでしょうか。
そもそも砂糖は私たちが活動するための大切なエネルギー源です。特に脳は糖をよく消費します。ダイエット中だったしても、たまには甘いものでも食べて無理のないダイエットを続ける方が成功しやすいのではないでしょうか。
甘いものを食べると虫歯になりやすいというイメージがありますが、砂糖を食べなくても虫歯にはなります。
そもそも虫歯は、口内の細菌(虫歯菌)が歯に付いた食べカスをエサにして増殖し、歯を溶かす物質(酸)を作り出し、葉を溶かすことによって起こります。
つまり、砂糖に限らず、食べカスが口の中にあると、虫歯になるという事です。
虫歯を防ぐには、食べたら歯を磨いて食べかす(歯垢)を取り除く事が大切です。ブラッシングで歯垢を取り除いておくと、虫歯菌も増殖できません。
3度の食後といわず、何かを食べたら歯を磨く事を忘れずに、虫歯を予防しましょう。
食べ物の中にはいろいろな栄養素が含まれていますが、たんぱく質と糖質・脂質は三大栄養素として特に重要なものと位置付けられています。糖質は体の主要なエネルギー源です。
中でも砂糖は、穀物・麺類のような多糖類より単糖に分解されるのが早いため、それだけ吸収が早くなります。つまり、素早くエネルギーを補充したい場合には砂糖を摂るのは大変効果的です。疲れた時に甘いものが欲しくなるのは、本能的にエネルギーを欲しているからなのです。
特に脳はブドウ糖を唯一のエネルギー源にして活動しています。しかも脳ではブドウ糖を貯蔵できません。砂糖はブドウ糖と果糖が結び付いたショ糖が主成分なので、手軽にブドウ糖が摂取できるのです。
勉強や長時間の運転などで頭をたくさん使って疲れてしまったときは、砂糖が入った甘い飲み物や甘いお菓子を食べるというのは理にかなっているのです。
「糖尿病」と言う病名から砂糖を多く摂取すると尿に糖が出て糖尿病になると思われている方がいらっしゃるかもしれませんが、これは誤解です。
糖質は体内で消化されるとブドウ糖となり、血液中から全身に取り込まれてエネルギーとして利用されます。通常、ホルモンの働きにより食事や運動などで血糖値が極端に変動することがないようコントロールされています。
生活習慣病のひとつである糖尿病は、インスリンというホルモンの分泌障害により血糖をうまく利用できないために起こる糖代謝の異常です。糖尿病の原因には、遺伝的要因、運動不足、食べ過ぎ、ストレスなど様々なものがあります。砂糖を取らなければ糖尿病にならないということではありません。
「キレる人」は砂糖の過剰な摂取が原因と指摘されることがあります。これは科学的に根拠がない全くの誤解です。
砂糖を一度に大量に摂取した場合に、上昇した血糖値を下げるために、インスリンが分泌されます。体質により過剰にインスリンが分泌されてしまい、低血糖状態となる場合があります。
この際に精神的に不安定な状態となり異常行動を起こすことがアメリカで報告され、これが砂糖を過剰に摂取すると「キレる」という誤解の根拠となっていると考えられます。
こうした症例は稀なケースであり、「キレやすい」性格が砂糖の摂取を止めることで改善するとは考え難いものがあります。 怒りでカッとしたときには、甘いココアでも飲んで、リラックスした方が効果的ではないでしょうか?
砂糖を食べるとビタミンB1欠乏になる、B1不足の為に血液が酸性になりカルシウムが溶け出す、カルシウムの効果が弱まると言う、噂が聞かれることがありますが、これは誤解です。
砂糖に限らず炭水化物を体内でエネルギーに代謝するためにはビタミンB1が必要ですが。それはビタミンを奪うとか、壊すという事とは異なります。また、砂糖がカルシウムを壊すという事に付いても、全くの噂にすぎません。
砂糖は水溶液では弱酸性を示し、また砂糖が微生物に取り込まれた際にも水溶液は酸性となります。
砂糖の水溶液に骨の欠片を入れたときに溶けたという実験結果が、砂糖が骨を溶かす(カルシウムを奪う)根拠となっているようですが、そもそも体内では血液や体液は恒常性の仕組みにより、酸性に傾くことはありません。健常者では血液のpH(水素イオン濃度)は常に一定に保たれています。
ボツリヌス菌は土壌や河川などに広く存在しており、乾燥や熱に強い芽胞を形成する細菌です。芽胞は極めて強い毒素を産生し、食中毒の原因となることがあります。
ボツリヌス菌は120℃で4分以上の加熱で殺菌でき、ボツリヌス菌が産生する毒素は100℃で1〜2分の加熱により失活(分解)されると農林水産省より報告されております。
[出典:農林水産省Webサイト]
大東製糖では製造過程でボツリヌス菌の殺菌、並びにボツリヌス毒素の分解に必要な加熱を行っています。大東製糖で製造している素焚糖をはじめとした含蜜糖はボツリヌス菌のリスクが極めて低く、小さなお子様にも安心して召しあがっていただける砂糖です。
赤ちゃんの離乳食にも安心してお使いください。
日本国内で作られている砂糖の原料には、遺伝子組み換え作物を使用したものはありません。